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ほぼ自分の意思とは関係なく勝手に決まってしまう利き手。完全にランダムに決まってしまうわけではなく、要因があるそうです。オーストリアのウィーン大学の研究をご紹介します。

人口の約90%は右利きで、販売されている道具のほとんどは右利きの人向けに作られています。残りの10%の人は左利きです。人がなぜ左利きになるのかを解明するため、研究者たちはオーストリアとドイツの約一万三千人の大人を調査しました。

その中の約7.5%の女性と約8.8%の男性が左利きでした。研究者たちを驚かせたのはその人達が産まれた時期です。調査参加者の内の左利きの人の多くが11月から1月に生まれていたのです。

右利きの人は左脳が、左利きの人は右脳が優勢に働いています。1980年代にノーマン・ゲシュビンドとアルバート・ガラブルダによって言い出された理論では、テストステロンが胚発育期の左脳の成熟を遅らせるとされています。日照量が多いとテストステロンも多くなるので、それが出生時期と利き手の関係に影響しているのではないかということです。

ウルリッヒ・トランはこう語ります。「おそらく11月から1月にかけての相対的な暗さと、この利き手の出生時期は直接関係していないと思われます。その半年前の5月から7月の間の相対的な明るさが遠く関係していると我々は予測しています。」

つまり、生まれる半年前の明るさ(冬は日照量が少なく、夏は多い)が関係しているのではないかとのことです。

さらなる研究が待たれますが、利き手が幼少期のフィジカルな要因で決まっているのだとすれば、無理に矯正しない方が良いのかも知れません。

Source: medienportal.univie.ac.at, Science World Report